グリラン小説
□俺様DAYS!!
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俺の『器』になった奴は、ガキの割には頭も身体能力も悪くなくて
世界の王になるには、最適な『器』だった。
ただ、このガキは俺の中であれこれと煩くて。
初めから、女に伝言をわたせだのなんだの…。
『俺様』に指図しやがって。
でもコイツは
俺の中で
その女の名前を放つ時
うんと切ない声になる。
俺の中で
その女の事を考えるとき
うんと幸せな顔になる。
そんなとき、
俺が支配しているはずの体が
ドクン・と甘く、脈を打つ。
コイツにこんな声を出させる女は
こんな顔をさせる女は
どんな奴なんだろう?
この世のすべては俺のもの。
そうだ。
それなのに。