小さな彼との青春

□第十三話
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「見たー?あの千鳥山のリベロ!!」


「見た!!あの人前までアタッカーだったよね!!」


「そう、そう!!しかもリベロだった人リベロじゃなくなってるしね!!」


「ねっ!!何でリベロ何だろう?]


「もったいないよね〜、ベストサーバー賞だって取ったって聞いたよ!!」


「マジで!?」



そんな会話をそこらじゅうで聞く


当の本人は緊張で周りが全然見えてない様子



でも、1回戦目はストレート勝ちで無事に終えた



輝も中々の活躍振りだった





私自身も最後の大会だ


ぜひとも出たい


輝に教えてもらったフローターで点を取りたい

少しでも勝利に貢献したい



「晴希ー、アップ取るって」


「今行くー」



2回戦が始まり、相手はそんなに強くはなかった


油断は禁物だけどね…



先生は勝負所で私を出すのかな?


それとも、余裕状態で思い出作り程度で出されるのだろうか?


2回戦を終えて3年生は2人サーブとアタックで出ていた


私はサーブを決めてそのままバックでレシーブしたいと思っている


元リベロとしてレシーブをして中学の大会を終わらせたい







「3回戦の相手どこー?」


「今2回戦やってるからその勝った方」


「でもどっちも聞いたことない学校名だね」


「確かに未知だねー」


「男子はどうなんだろう?勝ってるかな?」


「気になりますね」


「また輝と見てくれば?」


「え、?私?」


「だって付き合ってるんでしよ?」


「いや、そんなことは…」




そう、練習に付き合ってもらってからは全然逢っていない



前もそうだけど学校では全く顔を合わせていない




実は今でもあの告白(?)が気になっている


あれからも普通に顔合わせたが向こうも特に変わった様子もないし私だけ気にして恥ずかしい




この感覚はなんなんだろう


何だか、何だか



西谷に逢いたい…ー




「いや、それはない!!」
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