小さな彼との青春

□第十一話
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「輝さぁぁぁーん!!!!」



「ハイ!!!」



50回往復ダッシュをやって倒れていたら入口から叫ばれ、勢いよく起き上がった



「お久しぶりです!!!」


「あ、久しぶり」


「疲れてるんすか?」


「あ、ちょっとね」


「夕くーん!!!!来てくれたんだ!!!」



私の飲み物を買ってきてくれていた恋ちゃんが戻って来た



「ウッス!!」


「輝今死にそうだからちょっと待ってあげてね」


「どんな練習してたんすか?」


それから今日やったメニューを話し出した恋ちゃん


私は飲み物を飲む



「すげー、メニューっすね!!!!」


「でしよ?今の輝にはぴったり」


「俺もやりたいなー!!」


「夕くんは部活ちゃんとしてるからいいんだよ」


部活やってやったら絶対吐くな


今日はフェイントを主に練習した


肘サポーターがないから腕は特に痣だらけ



「輝家帰ったらちゃんと冷やすんだよー?」

ボールを片づけながら恋ちゃんが言った


「う、うん」


買わなきゃなー

でも買いに行く暇ないしな、どうしよっ困ったな


「あ、あの、輝さん」


「は、はい」



いつもみたいな元気がない西谷にも驚きながらも反応する



「これ、良かったら使ってください!!!じゃ、俺帰ります!!!お疲れ様です!!!」


「お、おつかれ」


ゲリラ豪雨のような迫力で去って行った


手には強引に持たされた袋に入ってる何か…



「あれ、夕くんは?」


「か、帰った」


「え、帰っちゃったの!?それ何持ってるの?」


「な、何かもらった」


「あー、今日クリスマスだもんね!!」


「クリスマスって24じゃないの?」


「イブはねー、25だってクリスマスだよ!!」


「そ、そうなんだ」


「開けてみなよ!!見よみよ!!」


開けてみると



「肘サポーター?」


黒に青のラインがはいってるアシックスだ


「これ高いやつじゃん!!しかも左右だからさ倍ってこと!?輝も何かあげなよ!!」


「な、何か?好きな物とかわからないんだけど」


「じゃあ、お菓子とか作ってあげようよ!!うん、女子っぽくていい!!!」


「あー、でもアレルギーとかあったら…」


「ない、ない!!じゃあ明日はプールなしで作ろう!!!」


「い、いいの?」


「いいって!!夕くんのため!!お返しはしっかりやらなきゃ!!」
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