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□お酒はほどほどに
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草木も寝る丑三つ時、階段を登る二人の男女がいた。

「ック…ヒック」

頭がいてぇ…飲みすぎたか

「もうジェイ飲みすぎ〜」

んぁ、かりんか?

「おめぇも相当酔ってんだろ」

フラフラだぞ

「しょんなことないよぉ…うー、頭いたい」

「ほら、酔ってんじゃねーか」

何て言ってフラフラしながらも支えるとそいつは、笑顔でありがとうとか言うから…ああもう

「ほら、さっさと寝ろ」

「んー、ジェイもね。あー、おふろー」

「ハイハイ、気を付けろよ」

「んー」

やっぱり俺も酔ってんのかもな…俺を酔わせた藍川はこれの倍近く飲んでいる癖にまだのむつうからすげえよな
何て考えながら普通に扉を開けて…ふと思い出す。

「……風呂入るか」

ガラリ…本当に何気なく…かりんのことばにでも触発されたのかもしれないが風呂の扉を開けた。

「ヒッ」

「ハッ?」

バシンッ

思わず扉を閉めてしまった。だがまて、考えろ。何でここにあいつがいる?酔って幻覚でも見てるんじゃないか?

そう考えてもう一度扉を開けようと手をかけた。

…ガラリ

幻覚じゃなかった…

それにしても

「キレイだな」

湯気でよく見えねえが、それでも濡れて張り付いた髪や、上気した肌などからそう思える。

「なっなっ…出ていってください。この変態」

最後に見たのは…多分たらいだった。


朝か…?

それにしても頭いてえ…酔った感じじゃねえ痛みもするんだか…

「俺は、何していた?」

思い出せねえな。と、頭上から声がした。

「やっと起きたんですね…もう昼ですよ」

驚いた。返事が返ってくるとは思わなかった。つか

「何でお前がここにいる?」

黒岩文、確か同い年だったような気もするが余り関わったこがない女。

「それは、私の台詞です。何で私の部屋にいるんですか?変態さん?」

ここはお前の部屋だったのか…。つか、何か怒ってねえか?変態って何だ?昨日何があった?ヤバイ…

「思い出せねえ。俺なにかしたか?」

息を飲む音が聞こえた。

おそるおそる見上げると、これでもかというように冷めた目をしていた。

「そうですか…なら一生思い出さないでください」

変態さん?

最後に、枕を投げつけられた顔が照れていたのは、気のせいだろうと思いたい。

つうか、本気で俺何をしたんだ?



「覚えてないとか…いや覚えてなくて良かった。いやいや、変態さんとか言っちゃったし思い出したらどうしましょ」

残された部屋で悶絶していたとかなんとか
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