キミイロニソマリ【完】


□名前をつけるなら
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「征くーん。」

「…どうした?」


甘えたように名前を呼ぶ唯香。

珍しいな、と思いながらも返事をするとそっちに行っていいかと聞いてきた。


「ああ、そんなこと聞かなくても良い。おいで。」


そう言うと嬉しそうに俺が座っているソファまで来て、横に座って肩に寄りかかってきた。


「…何かあったのか?」

可愛い、異常な程可愛い。

が、こんなに甘えるなんて本当に珍しい。
これは何かあったと確信するには十分過ぎた。


「うーん、大したことじゃないんだけどね。」

「…何だ?」

「これ、見ちゃった。」


そう言って見せてきたのは、高校時代の写真だった。

これは確か…3年の時の学園祭か?

ミスターコンテストとやらがあったのだが、何でもこの年から全員強制参加だとかで優勝した時の写真だった。


隣に写っているのはミスコンの優勝者。


しかしそんなものどこから見つけ出したと言うのだ。
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