キミイロニソマリ【完】
□三度目はどう出る?
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『もしもし?』
「あ、楓?久しぶり!」
『唯香!ほんと久しぶり!どうしたの?』
「ちょっと相談があって…。」
『相談?珍しいね。どした?』
「えっと…もうすぐ彼氏が誕生日なんだけど、何あげたらいいか全く分からなくて。何がいいかなあ、と。」
『なるほどねー。唯香があげたものなら何でも喜ぶと思うけど。』
「うーん…。楓は彼氏さんの誕生日に何かあげた?」
『うん。先輩の好きなバンドのCDと、服あげたよー。』
「服かあ。征くん着てるの高そうだからなあ…。」
『今まで何かあげたりしなかったの?』
「あ、バッシュあげたよ!」
『バッシュ…?あれ、バスケする人だっけ?』
「うん。言ってなかった?赤司征十郎っていうんだけど。」
『赤司…って、もしかしてキセキの世代の!?』
「そうそう。」
『あの赤司征十郎、か。なるほどねー。あ!あの曲はもう弾いた?』
「あの曲…?」
『ほら、唯香がピアノ再開した時に最初に弾いた曲。』
「ああ!…弾いてないと思うけど、どうして?」
『え、だって―――――――――――。』