キミイロニソマリ【完】
□洛山高校
2ページ/14ページ
「はい」
綺麗な声が近くから聞こえた。
新入生代表の赤司という人はどうやら同じクラスらしい。
彼が前に出ると、周りがざわめき始めた。
「えっ…かっこいい…」
「ていうか、美人?」
「なんかオーラすげえな…」
といった具合だ。
確かにすごく綺麗な顔立ちをしていた。
身長は平均くらい。そして何よりも印象的なのは赤い髪とオッドアイ。
私は彼の顔を感心しながら見ていたが、何か見覚えがあるような気がした。
うーん、こんなに綺麗な顔の知り合いいたら忘れないよなあ…。
気のせいか、と思いながら彼の挨拶に耳を傾けた。
さすが新入生代表、学年首席ともあって素晴らしい挨拶だった。
校長先生よりも彼の方が巧みな話だったのではないかと誰もが思ったであろう。
そして彼の話が終わり、次々と式は進行し、終了を迎えた。