キミイロニソマリ【完】
□涙は涸れないらしい
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学校が始まって1週間が過ぎたが、私は中学時代について、なぜバスケをしないのかについて、部員から聞かれることはなかった。
もしかしたら赤司くんとか、先輩方が何か言ってくれたのかもしれない。
本当に、このチームに入ってよかった。
もともとバスケをしていたのでスコアだとかタイマーだとか、ルールも分かるしマネージャー業の方も順調だった。
クラスでは赤司くんと一緒にいることが多くなった。
というか、私も赤司くんも基本席から動かないので、お昼御飯を一緒に食べたり、部活に一緒に行く程度だが。
赤司くんと一緒にいるのは、会話がなくても楽だし、落ち着くので好きだ。
そんな感じで上手くいっていた高校生活だが、それだけでは済まないらしい。
私が危惧していたことは、やはり杞憂などではなかったようだ。