BL
□興奮
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―日が昇り、朝を向かえようとしていた頃。
アヤトは妙な息苦しさとすぐ傍で聞こえる水音に目を覚ました。
最初に映ったのはフワッとした茶髪。
そして、気持ちよさそうに瞳を閉じてキスをしている表情。
―それが女性ならなんの問題もない。だが、今アヤトの上に跨がりキスをしているのは正真正銘男で―。
「んんっ!?っ、おぃ…止めろ、っ…ライト!」
実の兄弟であるライトだった。
「っ…、オマエ…今まで何処行ってやがった…」
「ん〜?もしかしてぇ、心配してくれてたの?アヤトくんってば優しーねぇ」
小さく笑いながら「血を吸いに、ね」と小さく呟いて、ライトは自らの唇をベロリと舐める。
そういえば、先程から口の中に血の味が残ってるなと思い、アヤトはベッドの上で少し後退った。
―こうゆう時のライトは何時も以上に危ない。
伊達に長年、ライトと生活しているだけにアヤトはこの後の行動に多少の不安を覚える。
実際に、逃されたライトの手が下への伸びる。
「っ…おい、何やってやがる!」
「何って…えっち?」
「ふふっ」と小さく笑い、ライトはアヤトの自身を撫でる。
小さく息を詰めるアヤトを見て、ライトはチャックを下ろしアヤトの自身へと口づける。
「おい…ライト、離せっ…」
「んん、嫌だよ…ねぇ、ボクを抱いてよ、オニーチャン?」
「っ、…俺は男とヤる趣味はねぇ、よ」
ライトの頭を押してみるが、それ以上の力で顔を近づけ自身を直に口で加え込む。
「んっ、ふぁ…んふ、ボクを抱くの初めてじゃないはずなのに…何を言ってるのかな〜?」
「それは…!」
あれはオマエが無理やりやったんだろ!というツッコミを心の中で呟やく。
いつしか、反り上がるほどに熱を持った自身を忌々しそうに見る。