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□火緑の子の場合
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私のパパは消防士で、ママはそんなパパが心配で医者になったと聞いた。このとき、ママは今までで一番デレたとパパが嬉しそうにしていた。

パパとママは学生時代バスケをしていたと言って、小さい頃からバスケを教わっていた。そのせいか、今では見事にバスケ馬鹿になっている。部活とストバス三昧で、楽しい学生時代を迎えている。

そんな私のいつもの日常を教えようと思う。

朝はおは朝を見るために早く起き、制服に着替えてからリビングに向かう。

リビングには既にテレビを見ているママと、朝食を作っているパパがいる。ママはおは朝信者で、たまに私が寝坊すると起こしてまで一緒に見る。娘が大変な目に逢ってほしくないという理由らしい。そういう私もおは朝信者になっている。

何故パパが朝食を作っているのかというと。それはただ単にママがテレビを見ているという理由ではなくて。ママが家事に関して皆無だからだ。

ご飯を作ろうと思えば恐ろしい物体が出来上がり、洗濯をしようと思えば洗濯機が泡を吹く。掃除をしようと思えばモノが見る見る壊れていく。それを恐れたパパは家事は自分がやると言ったらいい。

自分の星座の結果を確認すると、私はパパのお手伝いをしにキッチンへ。ママはラッキーアイテムを探しに物置と倉庫をうろちょろする。

私はどうやらパパ似らしくて、家事は全般的に出来る。そんな私を見てパパはとても喜んだらしい。まぁ…もしママ似だったら家事を出来るのはパパだけになってしまうのだから、当たり前なのかもしれない。

朝食が準備できて、私はそれを食卓に並べていく。パパはママを呼びに行く。といっても、その前にママから戻ってくることも少なくない。

そのとき、私の携帯が鳴った。どうやらラインが来たようで、私はそれを確認するためにスマホの電源をつけてある人物のラインを開く。相手は龍からだった。

「明、誰からだったんだ?」
「龍。今日みんなで集まって夕飯どうだってさ!」
「オレは少し遅くなるから、ママと一緒に行ってくれ」
「パパも後で来てよ?龍のお父さんがバスケやろうぜって言ってるって」
「おぅ、わかった」

龍の家で集まってご飯をするのも結構ある。龍のお母さんが人気モデルをやっていて、パパも警察官。収入が良いらしくって、とても豪華な家に住んでいる。そんな家に集まるメンバーはパパとママの友人とその子供達だ。メンバーが良いのか、子供同士もとても仲がよくって、一緒に家にあるバスケットコートで遊ぶ。

「明、今日のラッキーアイテムなのだよ」
「ありがとうママ。あ、今日龍の家で夕飯食べるよ!早く帰ってきてね」
「はぁ…またか。わかったのだよ」

またかと言いながらも少し嬉しそうにしているところから、本当にママはツンデレだなって思う。

「明、早く行かないと部活に遅れるぞ」
「あ!やべっ」
「女の子なんだからもう少し丁寧な言葉使ったらどうだ…」
「ん?…ママはどうなのさ」
「ママはあれだ…別だ…」
「出た!パパの贔屓!!」

そんなつもりは…と顔を赤らめて頭を掻くパパ、それを見て今日のラッキーアイテムのハリセンで叩くママ。それを見ながらご飯を食べる私。

こんな日常を送りながら、今日も学校でバスケと勉強してきます。




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