武神と巫女

□六,ネズミはネコより強い…と思う。
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とある日の昼下がり。
お茶を飲んで休憩していると、隣に沖田さんがきた。


「なあ、乙葉。」

『なんでしょう?』

「お前って、隊士になってみたいとか思わないんですかィ?」


急に尋ねられたのは、そんなこと。


『いえ、思わなくもないですけど…真選組に女子が入隊するのは、その…ないのかなって思って…』

「ふーん…」


沖田さんはそれっきり、何か考え事をしてるみたいで黙ってしまった。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





沖田さんと真選組入隊云々の話をした3日後。
私は土方さんに呼ばれて副長室に来ていた。




「乙葉。」

『はい。なんでしょう、土方さん。』

「今度の入隊試験…お前も参加しろ。」


いきなり告げられたのはなんとまるで沖田さんとの会話を聞いたかのような入隊の話。


『ええっ!?…いいんですか?』

「ただし。お前は女だから特殊な試験になる。理由は…分かるよな?」


…当然。


『…現隊士と新隊士が、女が入るなんて納得しないからですよね?』

「そうだ。お前の実力を見せて、納得させろ。」

『分かりました。…ちなみに方法は?』

「…入隊が決まった新隊士を含め、俺達全員と手合わせしてもらう。」

『全員、ですか…』


今、私が会ったことのある隊士はかなり少ないはずだから…全員ってかなり多いはずだよね?
まあ、たぶん大丈夫。


「文句、言わねぇんだな。」


何も言わないでいたら、土方さんがそんな事を尋ねてきた。


『入隊したかったら受けるしかないじゃないですか。ただ、全員と一人ずつ戦ってたら一日じゃ終わらないなぁ、って…』

「あー、それなら、お前を実戦で使えるかどうかを試す試験でもあるから、初めの方は対大勢な。」


対・大勢?ハッキリ言ってちょっとつらそう。
でも仕方がない。


『え。…はあー。分かりました。』


私は了承した。





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