武神と巫女

□八,「ロシアンルーレットは恐ろしいぜ。」
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〜乙葉視点〜


事の始まりはある会議での話。

ちなみに、私も会議に参加させられるようになっていた。
原田さん曰く、真選組には学をきちんと学んでいた人が少ないからだ、とか…。


「いきなり本題に入って悪いが、最近、局中法度を破る者が後を絶たない。」


土方さんが苦い顔をしながら言った。


「その多くは“屯所ではマガジン以外の雑誌を読むことなかれ”あたりの、軽視されがちな法度ばかりです。」

「しかし、それで一々切腹させていたんでは、当然人手は足りなくなる。」


山崎さん、近藤さんが説明した。


「そこで、切腹以外で隊内に示しが付く刑罰を考えて貰いてぇんだ。」


なるほど…。

それなら、私がいる理由もなんとなく理解できる気がする。

万一案が出なかったら、私に頼る気なんだな。


「出来れば長期間戦線離脱するようなものでなければ、なお有り難い。」

「じゃあ拷問もダメっすね…。」


誰かが呟いた。


「くすぐりの刑!」

「軽すぎだ。却下。」

「一日倉庫に監禁!」

「人数が多いって言ってるだろうが。却下。」


幹部の方々が次々に案を出すけど、速攻で土方さんに却下されてる。


「一日一人で掃除―」

『屯所が汚くなると思いますよ。』


たぶん一日一人で屯所全部を掃除させるって言おうとしたんだと思うけど、それは私が嫌だった。
というか屯所に雑菌溜まったら、病人増えると思うな。


「…雑にやられたらたまんねぇから却下。」



でもこれじゃ埒が明かないな…


うーん……あ。


「乙葉、何かありますかィ?」

『…あるにはあります。』

「言ってみろ。」

『えーとですね…―――』




〜乙葉視点 終〜
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