武神と巫女
□十、突然気分を変えようとすると何か悪い事が起こる。
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私が万事屋に居候し始めてから二日が経った頃。
買い物帰りに道を歩いていると、土方さんを見かけた。
たぶん、巡察中。
…あれ?土方さん、いつものと違う刀差してる。
なんて考えていたら前方から笠を被った複数の男が土方さんに近付いてきていた。
廃刀令のこの御時世に刀を帯刀してるってことは…
「あん?」
「その顔…真選組副長、土方十四郎殿とお見受けする。」
あ、たぶんこの人達…
「侍でありながら、天人に迎合し甘い汁をすする幕府の犬めが!我等攘夷の尖兵が天誅をくださん!!」
やっぱり、攘夷浪士だった。
土方さんが不敵な笑みを浮かべ、刀に手をかけた。
斬る!
…と思ったら。
「すいませーん!」
『……………え?』
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