武神と巫女
□序,昔の事ってふと思い出すよね
2ページ/3ページ
*******♪*******
「おいっ、黒ネズミ!!」
銀時が俺の事を大声で呼んでいた。
『なんだ!?』
「やべぇ、こっち側の奴が殺られそうだ!早くこっち来てくれ!!」
確かに銀時の近くにいた奴は明らかに疲れはて、今にも殺られそうだった。だが、
『こっちも手一杯で無理だ!
…っ、銀時、危ない!!』
銀時が俺の方を見ていたため、天人側の奴が銀時に斬りかかっていたんだ。
キーン!!ザシュッ
俺は間一髪で銀時に斬りかかった奴を斬った。
「ありがとう、助かったぜ。」
『礼なら、』
と俺は言葉をきり、周りを見てから、
『この修羅場を切り抜けてから言ってくれ。』
と、態勢を整えながら言った。
「ああ。…そうだな。」
銀時が答えた時、
高杉がこちらに近付いてきた。
『銀時、黒。』
「なんだ?高杉。」
『あ、ヅラと辰馬。』
銀時が高杉に訪ねようとしたら、今度はヅラと辰馬がきた。
ある意味、攘夷組集合。
「ま、いい。いいか、皆。」
とりあえず、高杉が仕切り直した。
「「「『?』」」」
「…死ぬなよ。生き残れ。」
高杉が言ったのは戦場には一番似合わない言葉だった。
だが、皆は真面目に答える。
「当たり前だ。」
「そうじゃき。」
「約束はできねぇけどな。」
『善処はする。』
「これは約束だ。分かったな。じゃあ、皆、行くぜ!!」
高杉の言葉を最後にまた皆は戦場にちらばっていった。
********♪*********
あれからもう確か五年くらい経つ。
けれど、まだみんなと交わした約束は消えてないはずだ。
もう一度、皆のゆく先を見るまでは…“役目”をしっかりと果たすまでは…死ねない。
.