武神と巫女
□二,こんな再会ってアリですか?
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「まったく。外がやたらと騒がしいねェ…。」
そう言ってお登勢は店の入り口まで出てきた。
そこで見つけたのは…うつぶせで倒れている少女。近寄ってみると服に血だまりが出来ているのが解った。
「ちょっと…大丈夫かい、アンタ!」
少女からの返事はない。
仰向けにして見てみると、腹のあたりに刺し傷があった。
「(こりゃあ、まずいねぇ…仕方ない、銀時達を使おうか。)」
そんな所に、たまたま出かけていた神楽とキャサリンが帰ってきた。
「神楽、キャサリン、ちょうどいいところに来たじゃないか。」
「お登勢サン、タダイマデス。」
「どうしたアルか?その子。」
「ここで倒れてるのをついさっき見つけてねぇ…このままにしておくわけにもいかないから神楽、とりあえず上に運んでくれるかい?」
「わかったアル!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ドタドタドタッ!
「おいおい騒がしいぜ、ったく…一体なんだぁ?
って、おわぁ!」
銀時がトイレから出てくると、
ソファーに見知らぬ少女が寝かされていて、その近くには神楽とお登勢とキャサリンが座っていた。
よくよく見ると少女の腹部はどうも血で染まっている、と銀時は気付いた。
「なっ、なんで死体なんかあんだよ!?」
「死体じゃないネ!まだちゃんと生きてるアル!!」
「ソウナンダヨ、クソ天パ。」
「おい、キャサリン!クソ天パやめろ!!」
三人の会話は段々と本題からはずれていく。するとお登勢が割って話し始めた。
「まったく…三人共おやめ。
銀時、アタシからの依頼だよ。その子を介抱しておくれ。」
「報酬は?」
「(怪我人を介抱する、って時に見返りを要求しないだろう、普通。)チッ…溜まった家賃、一ヶ月分だけチャラにしてやるよ。」
その言葉に銀時は豹変した。
「新八〜!救急箱持ってきてくれー!!」
…あくまで初めは自分では動かなかったが。
「買い物から帰ってきたばっかりの人間に何言ってんだァァァ!!」
しかしそう、新八は銀時達が会話をしている間に買い物からちょうど帰ってきたところだった。
仕方なく銀時は自分で救急箱を取りに行き、少女の手当てをした。
が、さすがに今は目を覚まさなかった。
「この子、大丈夫ですかね…」
「あ?明日には起きてんだろ。きっと。」
「とりあえず、また明日様子を見に来るからね。」
お登勢の言葉で今日は解散、となった。
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