武神と巫女
□七,昔と今って全然違うよね
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『この姿で会うのは久しぶりだな、銀時。』
「お前は……黒ネズミ!!」
そう。銀時の前に立っていたのは紛れもなくかつて共に戦場を駆けた…御影黒曜だった。
『正解。』
「でも今までそこには乙葉が…」
訳がわからず、銀時は慌てた。
『…銀時、お前、ニブくなったって言われないか?』
「はぁ?いきなり何言ってんだよ。」
呆れたように言う黒曜に対し、少し苛立ちかける銀時。
『はぁ…だからさ、俺は守村乙葉であって、御影黒曜でもあるんだよ。』
「つまり…」
長い時間をかけて、銀時はやっと真実を導いた。
「同一人物か?」
『やっと分かったか…』
「じゃああの頃も、俺達を騙して男装を?」
同一人物だったらまあそうだけど、念のため、と銀時は付け加えて訊いた。
『…ああ。そのことに関してはすまないと思ってる。ただ、薄々バレてたみたいだったけどな。』
「まあ、な。つーか、もしかしてだから万事屋で自己紹介してた時、ああ呟いたのか?」
銀時は乙葉が『ぎ、ん…?』と呟いた時のことを言っていた。(三話参照)
『そうだ。うっかり呟いちまったから、内心ドキドキしてたけどな。(寝惚けてたなんて絶対言えない…!)』
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