拍手ページ作品

□幸せな時間
1ページ/1ページ

私とゾロは一味公認の仲。
最初は恥ずかしくて言えなかったけれど。
きっかけはルフィ。

「なあゾロ。ロビン。お前ら好きあってんだろ?なんでコソコソしてんだ?」

鳩が豆鉄砲、とはよく言ったもので、その時の一味の顔は忘れられない。

「ルフィ!全員の前で言うことねぇだろ!」
顔を真っ赤にして怒るゾロ。
「なにぃ?!ってことは認めんのかクソマリモ!!」
サンジが突っ掛かるが、ナミの「サンジ君ストップ!」
の一言でキキーッと止まる。
「はい、ナミさん♪」
「認めたんならいいじゃないの。私達にできることは見守るだけ」
「そう言うことだ、サンジ。大丈夫だ、ゾロはロビンを泣かせたりしねぇ。な?」
ルフィがゾロに笑いかけると、ああ、と強い眼差しをルフィに向け、約束する、と私に視線を移した。

「よぉーし、宴だぁぁーー!!」
泣きわめくサンジを、てめぇには小娘がいるだろ、とフランキーが慰め、あっという間に回復した料理人によって、『マリモのにやけた顔なんて見たくねぇがロビンちゃんの花のような笑顔の為なら喜んで二人を見守る決起集会』が盛大に開かれた。

話してくれてもよかったのに!ってむくれながらも、おめでとう!と喜んでくれるナミ。
ゾロと仲良しになってくれて嬉しいぞ!と踊り出すチョッパー。
二人が結婚するあかつきには、結婚式の司会をやろうじゃないか、とドンと胸を叩くウソップ。
涙を流しながら『年上の女に恋をして』という即興の歌を弾き語りするフランキー。
若いって素晴らしいですねー!ゾロさんはロビンさんのパンツを…と言いかけ、ゾロの制裁を受けるブルック。
一番高いところで一味を見守り、にししと笑うルフィ。
そして、顔を赤くしながらも、全員の酌を笑顔で受けるゾロ。
宴は夜通し続いた。

いざみんなにばれてみると、それはそれで楽だった。
堂々と鍛練中のゾロがいる展望台にあがっていけるし、島に着いて二人で船を降りる時もみんなで手を振って見送ってくれる。
見張りのゾロに夜中に会いに行こうとすると、出くわしたサンジが、これはロビンちゃんの為だ、と言いながらも酒瓶とグラスを二つ、それから手のこんだおつまみを差し入れてくれたり。
ゾロは約束どおり、私をとても大事にしてくれている。
とっても幸せな日々が続いた。

ある日、私の体に異変が起こった。

つづく

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ