短編・中編

□ペチュニアの企み
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ハリーを預かって初めての誕生日。
つまりハリーは2歳になった訳だけど、私には信じられない成長を遂げていた。

「ぺちゅにー、ありー、あれほしい!」

棚に置いてあった絵本を指差すハリーに、重い腰を上げようとした時のこと。
私は度肝を抜かれた。


ちょっとハリーには届かないかな、って所に置いてあったはずの絵本がふよふよと浮いたのだ。

…あー、魔法使いですよねー。
そうですよねー。

ちゃっかり絵本を手中に収めたこの幼子はご満悦。
私は彼の両親を思い浮かべて納得。

そういえば、リリーも家事に魔法使ってたな。
って事は!

「すごいね、ハリー。自分で取れたの?」

中腰のままだった体を動かしてハリーを抱きしめた。
可愛い可愛い甥っ子は褒められて嬉しいのか、にぱにぱと笑っている。

「えへー、ありーえらい?」
「うんうん!ハリーはえらいね」

可愛すぎるその姿にやられてくしゃくしゃなその髪を更にくしゃくしゃにしてやる。
あー、癒される。


そんな中、私の中に一つの計画が出来上がった。


このまま褒めて伸ばして…家事手伝って貰おう。










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