長編予定地

□ある飛行術教授の休み時間
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予想は当たったようで、2人の教授の前でグリフィンドール生2人は言い争いを始めた。

「付きまとわないでって言ってるでしょ!」
「あぁ、リリーってば怒った顔も魅力的だね!」
「アナタが側にいると鳥肌が立つのよ!」
「鳥肌が立つほど嬉しいのかい?何て愛らしいんだ!」

おっと、言い争い…というよりは怒りが一方通行のようだね。
既にこの状況を何度も体験していたマクゴナガルは呆れたように採点作業に戻っていった。

「はい、ストーップ」

ヒートアップする言葉の投げ合いに入り込むのは、ロジィの間の抜けた声。
背にリリーを庇うようにジェームズを見下ろしている。

「ちょっと、ロジィ先生!リリーの綺麗な顔が見えないじゃないか!」

「えーっと、ポッター?お前クディッチに興味ない?」

ジェームズ・ポッターは大のクディッチフリークだ。先の飛行術の授業中もひたすらクディッチ選手になりたいと言い回っていた彼には魅力的な問い掛けのはずである。
さて、彼の反応はどうだろう。

「あります!でも先生、僕のリリーが…」
「よし、じゃオレの同級生のクディッチ選手紹介してやるから着いてくるか?」

どうやら、ロジィの方が上手だったようだ。
嬉しそうな悲しそうな、何とも言えない顔をしたジェームズは、ロジィに肩を抱かれて退室していった。
残された女性陣は、ロジィの鮮やかな手腕に感動を覚えたようだ。特にリリーはぽやんと頬を染めていた。




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