詩集
□哀しき迷宮
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秒針が進む度
惑い惑わされる迷宮
我を忘れ 闇雲に走れば
いつの間にか道などない
時は過ぎゆき
疲れて眠る
何処からか聞こえる
子守唄
森の奥に広がるは
誰もいない廃墟のみ
すがるように扉を開けば
中に広がる血染めの床
その先をたどれば
微笑み座る 館の主
自らの墓場だとも知らずに
ただ愛しい人に手を伸ばす
狂おしいほどに
愛した面影は何処(イズコ)
やがて忍び寄る
黒い影
ああ、愛しき人よ
何故私を捨てたのです?
業火に焼かれ残るは
風に吹かれ宙に舞う亡骸
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