混迷∞青年記@ 第一章〜第六章

□第一章第三話
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エレベータで4階までのぼり、一番奥の部屋だった
確かすべて寮の部屋のわけだからここが春原の部屋なのだろう


『入れ』

『お邪魔します…』


俺や空の部屋と同じようなのを想像していたが違った
一人部屋でかなりスペースがある
壁紙もそこそこいいものが張られていた

…が
やはり共通する点が一つ


『…あー…汚ねぇけど気にすんな』


散らかった部屋

学生たるものやはり部屋は散らかるものだろうが…少しは整理しないか
そういえばさっき空に部屋を片付けてもいいかと聞きそびれた
あとで聞こう


『まあ座れよ』

『…』


どこに座れる場所があるというのだろう
プリント、衣類、本、雑誌、少し避ければ座れなくもないだろうけど、なかなか抵抗がある
すると本人はベッドに腰掛け、俺にはデスクについてる椅子に座るように言った


『じゃあ話の続きだ。えっと確かお前3階の休息所にいたよな?
ってことは3階の部屋に入ってるのか?』

『そうだ。で、明日仕事の内容が詳しく説明されるらしい。
それまでの指示はなにも受けていないから暇つぶしに行ってみたんだ』

『なるほどな、歳は?まさか20とかじゃないよな』


そう言う理由はわからなくないが…
老けてるみたいに言わないで欲しい


『22』

『はあ!?…俺と6つも離れてるのかよ…うっわ同じくらいかと思った』


さっき中学生でも大学生くらいとか言ってたぞ
それにそんな童顔でもないと思うが…
5つ離れてるということは春原は16か


『…まあ、それでも全体の平均以下か。3階には基本ネコやリバの連中が入ってて4階はタチとリバだ』

『じゃあやっぱり俺はそのネコとかいう奴なんだな…』

『あ、もしかして意味わかってないのか?説明ほしいならするけど』

『いや大体見当つくからいい』


むしろしないでくれ


『接客は客にもよるがさっさと始めるのが楽だよ。
…お前みたいなストーレトな奴は最初抵抗あるだろうがな』

『…お前は最初抵抗なかったのか?』

『そりゃあったけどよ…俺タチだしなんとか振り切った。
でも今でも気持ち悪いオヤジが来ると胸糞悪い』

『そりゃそうだろ…』

『でもそんなオヤジに犯されるよりかはマシだな』

『…』
 

そうだよな…
相手はどんな奴かもわからないんだ
知ってる奴とだって抵抗はあるのにそれを見知らぬ奴とだなんて


『…気持ち悪い』

『不安にさせちまったな…悪かったよ』

『あとから気づくよりはましさ…続けてくれ』


そう言われても俺の表情からしたら話も続けにくいだろう

すこし間をおいて話始める


『呼び出されたら呼び出された部屋に行く。そこでサービスして時間が終わったら客に帰ってもらい自分も部屋に帰る。
もし体がつらいようだったらフロントに連絡すれば部屋まで迎えにくる』

『なるほどな』

『あと…こっから生々しい話になるけど大丈夫か?』

『構わない』


いまさら逃げ道も糞もないだろう


『挿入時にはゴムの着用が義務だ。病気とか予防するのに大切だからな。
もしまんま挿れられそうになったら抵抗しろよ?』

『…だな』

『…嫌な話だけど接客間には盗聴器がしかけてあるから、それを聞いてる奴らが危険を察知したら助けにくる』


嫌な話すぎた
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