混迷∞青年記@ 第一章〜第六章
□第一章第六話
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『大丈夫か北倉?』
『あぁ…ありがとう』
興奮しかけていた自身を鎮めてシャツを着なおす
『…それ付けられたのか』
『そのことだけどな、俺はお前のものになった覚えはない』
ここははっきり言っておかないと
好意を持ってくれるのは嬉しいがそういう気はないんだ
『…俺のこと嫌い?』
『そうじゃなくて、俺は男だしそんな感情もたれても…』
『好きになっちゃ駄目?』
眉を寄せて、訴えかけるようにいってくる春原
うぅ…
そういわれるとなんとも返せないんだが…
『確かにまだ北倉のことよく知らないし、男にこんなこと言われて拒否するのも分かる』
そういう顔は真剣で
真っ直ぐこちらを見つめていて…
『それでも好きになっちまったからしょうがないんだよ』
『っ…』