短編集

□馬鹿も秀才も風邪はひく
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時刻は10時をまわったところ
俺は4階、谷岡の部屋を訪ねていた


『あれ?どうしたの二十歳、俺の部屋にくるなんて珍しいね』

『ちょっと頼みがあるんだ』


すごくしょうもない事なのだが
それ以外に手はないので仕方ない
…いやないこともないんだけども、それをやろうとしてきて悉く失敗したのだ


『俺にできることなら協力するよ。なんか疲れてるみたいだけど…大丈夫?』

『俺は全然平気なんだ。確かに疲れてるけど…どちらかというと呆れて力がでないんだな』

『呆れてって…?』


本当呆れた
高校生にもなって…

ことの始まりは今から約4時間前に遡る
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