混迷∞青年記@ 第一章〜第六章

□第二章第二話 ※
2ページ/12ページ

部屋に戻って事務からもらった資料に目を通す

顧客表とサービスについてか…
常連さんもいるわけで、この1週間でも何度も足を運ぶ人は顔を覚えた


『ポイントが溜まったときのサービスを考えろ…か』


サービスといっても値下げくらいしかできないような気がするんだが
あとは優遇とか…
…自分自身風俗に行った事がないのでそれもどういったサービスがいいのか検討がつかない


『春原に相談してみるか…』


決めても実行するのは彼らなわけだし
春原なら経験も…豊富だろう

あまり嬉しいことでは…ない

ガチャ…

…ん?

扉が開く音が聞こえた

デスクは扉に背を向けるような配置なので誰が入ってきたかは分からないが
多分、4人が食事を終えて帰って来たのだろう


『お帰…』


しかし、振り向くと知らない男性が立っていた

見覚えがあるような、ないような顔だ
でもまぁここにいるわけだから娼夫の1人か…
だとしたらパネルを見たときに何度か目に入ってるな
若い人だが春原達みたく高校生ってことはなさそうだ


『ん?部屋を間違えてませんか?』


結構似たような形してるし
しかしそんなことはなかったようで


『あんたが北倉だな?』

『そうですが…』


なんだ?
俺に用なんて事務くらいにしかないような気がするんだが…


『なら、あってる』
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ