純白の絆
□あの日
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彼女に出逢ったのは、今から4年ほど前
まだ小学生だった僕の家の近所に、同い年か年下くらいの小さな女の子が引っ越して来た。
けれど、毎日というほど見かけるのに、彼女はいつも1人だった。
本来いて当たり前の、“親”がいなかったんだ。
初めは両親とも単身赴任でいないだけなんだってずっと思ってた。
僕の父親が、そうであったように。
だから、あの頃の僕は、考えもせずに聞いてしまった。
君の親はいつになったら帰ってくるの?って_
よく晴れた日だった。
近くの公園の草原は日が当たり昼寝には丁度いい。そしてそんな日にはいつも彼女が1人で空を眺めていたから、隣に腰掛けて尋ねた。
『帰ってこないよ』
『...どうしてだい?』
『お空にいるからってみんな言ってた』
その時、僕は初めて、自分の言った事を後悔した。