斎千前提世界用
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頬を赤らめて膨れている少女を沖田はどこか
楽しそうに眺めていた
「ていうか総ちゃん笑うなしっ!」
「あははは。あ、でもありがとう壱華。」
「うん、どういたしまして!」
その日の夜もまた瞳を赤と金に変えた少女は
沖田に血の口づけを落とす
それはまるで、血の力で病気を治そうとしているようで………
幾日後、毎夜の血の口づけの影響なのか
彼は咳がでなくなっていた。
さすがに起きた本人も不思議に思い、
その日の夜、彼は眠ったフリをしていた
そうすれば夜半も過ぎた頃、瞳の色を変えた少女が静かに血の口づけを行うから
そして血を飲ませきればまた何事もなかったように少女は眠る
「ねぇ、壱華。君って夜起きてる?」
「ん?朝までぐっすりだよ?」
「ふぅん………」
無意識と本能の狭間
その血の口づけは行われていたから…
だからこそ少女自身も知らない………