斎千前提世界用
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「………総ちゃん汗拭く?」
「そうだね……じゃあお願いするよ」
「うん!お湯貰ってくる!」
壱華は布団から抜け出してすぐに人がいるところに走っていき
お湯を貰って帰ってくるまでそう時間はかからなかった。
寝間着である浴衣の上部を脱いだ沖田は
いくらやせ細ってきていても一人前の男性なのだからその背は逞しく
濡れた手ぬぐいで拭きながらも少女はその背中をガン見していた。
「ねぇ壱華……すごく背中に視線が刺さるんだけど…」
「あ、ごめん。総ちゃん熱くないー?」
「うん、ちょうどいいよ」
よかった。と、少女は笑い、せっせと沖田の背中を拭いて
それから前をどうしようかと手ぬぐいを持ったまま悩んでいた。
「ほら、前もやってよ。」
「うー………わかったよー……」
背中を拭くときと違い、腹や胸元を拭くとき
少女は少し恥ずかしそうにしながら拭いていた
「西本願寺の健康診断の時は堂々と覗いてたのになんで恥ずかしそうなのかな?」
「だってー……見るのは兄ちゃんとかので慣れてたけど触ったことないし……」