斎千前提世界用
□―双子の場合―1
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「うわっ………お…もい……」
「壬!」
木刀では彼らを弾くことしかできないが
それでも子供なりに戦う。
今やらなきゃいけないことだと理解しているから
背中を合わせて、自分達を囲む羅刹達を必死に睨んでいて……
その時、1人また1人と倒されていく羅刹達
その向こうに見えたのは浅葱色の羽織だった
「「本物の新選組だぁ……!」」
幼い好奇心の声は静かな市中に響いた。
きらきらと瞳を輝かせて見つめる子供達に気付いたのは永倉と原田だった。
「子供がこんなところでなにしてんだ?」
「こういう時はやっぱ土方さんとこに連れてったほうがいいよなぁ……」
それは、完全に白い彼らを目撃されてしまっていたから
だが、その子供達はどこか彼らにとってよく知る誰かにとても似てるようにも思えて……
―――
「………で?なんだこのガキどもは」
「あいつらを見られたんだよ。」
そこは新選組の屯所にある広間で
幹部達と屯所預かりの少女、それから子供達
子供達は興味津々の様子で広間の中を見ていて
現在置かれてる状況を理解してないようにも見えた。