斎千前提世界用
□―双子の場合―1
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「そーだった。でもお父さんに剣術教えてもらっててよかったね!」
「そうだね。でも、お父さん達が言ってた通りだったね。」
「だねー。新選組の人達もお父さんが言ってた通りだね!」
「そういえばそうかも。でもあれって若干お父さんの偏見もあった気がする……」
小声だったはずの会話はいつの間にか沈黙の広まった広間の中で響いていた。
だからこそ幹部達は変な顔をして子供達を見下ろしている
「……お前達について詳しく聞きたいんだが?」
「えーっとね……むぐ」
「司は黙ってて。……ボク達のことを話すこと自体は構いませんが……全員にというのは諸事情であまりいい事ではないので一部だけの人がいいんですけど」
兄は弟に口を押さえられていて、それはつまり兄の方は口が軽いとも言えそうな状況だった。
「………一応なんでか聞いてもいいか?」
「理由を敢えてあげるとすれば血縁関係の問題ということですね。あまり他者に聞かせるものでもないですし……」
「………総司、斎藤。そいつら連れて俺の部屋に来い」
それはきっと彼らが似ている様に思えたから………