斎千前提世界用

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「ぬいぐるみ……ですか。可愛いですね」
「うん!」

子供特有の笑顔がようやく出てきて
どこかほっとしたようにも見えるのはやはり子供が泣いているのはもどかしいから
だからこその和やかな空気を持続させようとしているのか
彼女はまたひとつ質問をした

「名前はあるのですか?」
「うん、としぞーだよ!」

上座で土方がお茶を噴いたのは気のせいではなく
この黒猫のぬいぐるみの名“としぞー”は
完全に土方の名である歳三からとったものだったから

「言っておきますけどこの名前つけたのは僕じゃないですからね?」
「ママがつけたの。ちぃが悩んでたらじゃあとしぞーにしちゃえって」

ちなみに、この千草のお気に入りであるぬいぐるみとしぞーへの名付けには
その後夫婦で一悶着があったのは言うまでもなく……


夜が深くなった頃
言うならばそれはテンプレのように2名ほど羅刹が逃げ出し
千草の母親と兄達を探していた幹部達はそれを始末するという仕事が追加されたのは言うまでもなく……
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