斎千前提世界用
□おまけ1・後編
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「まぁいいや……壬と司も夏祭り行くでしょ?」
「うん。でもボク達だけで行ったら怒るでしょ?お母さん」
ほとんど弟である壬につぶされている兄を放置して
壱華と壬の会話は続いていた
「ん?小5までは総ちゃんに勝てたら2人で行っていいよって言ったでしょ。」
それは言い得て絶対に駄目という意味だと家族は理解していた。
沖田自身、腕は鈍っていても生粋の剣士だから
ただし、小学5年になれば良し悪しが理解できるだろうと
そういう期限を設けたのだと彼女は言った。
「でもさ……お母さんとお父さんせめてボク達の前でイチャつかないで……結構困る」
「えー?一応気をつけてるよ?ねぇ、総ちゃん」
「うん、そうだね。だから早々に部屋別にしたじゃないか」
何を当たり前なことをとでも言いそうなこの若夫婦……
確かにそうではあるが、2人は2人の世界に入ってしまえば他人の眼をまったく気にしなくなるから……
「じゃあ今日のお祭り、せめて手を繋ぐまでで我慢してほしいんだけど。」
「んー……抱きつくは駄目なのか……我慢できるかな……」
「じゃあ壱華、その分夜に可愛がってあげる」
「なら我慢する!」
それから若い家族は4人で祭りを満喫して、帰ってきて……
結局はいつも通りだった。