青い炎
□5話
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駅から青学までも普通に20分で着いた。本当に12時ぴったりだ。
けど正門に着いたのは12時でも、道がわからないからテニスコートに着くのはいつになるかわからないな。時間に遅れるなんて初めてだ。国光驚くかな?
さあ、テニスコートはどこかな?――なんだ、丁度良いところに人がいるじゃん。
『あのー!!すみません、友人に会いたいのですがテニスコートはどちらですか?』
「ん?テニスコートかい?案内するよ、、、ってあれ?」
『どうかしましたか?』
「友人に会いにって言ったよね?」
『あ、もしかしてミーハーが嘘ついてるって思ってます?大丈夫です。証拠はないですが――』
「あっ、そういうことじゃないよ。ただ、友人って手塚かなって」
『え!?どうしてわかったんですか?』
「やっぱり。あっ。歩きながら話そうか」
『あ、はい』
「俺の名前は大石秀一郎。テニス部の3年だよ。君は九条さん、だよね?」
『え?名前も知ってるんですか?私、国光の学校のテニス部の人に会ったことがないんですけど』
「よく手塚と街を歩いてたりしてただろ?それを何人か部員が見ててね。で、俺もその1人なんだよ」
『そうだったんですか、、、あ、すみません。私もため口で良いですか?』
「あっ、良いよ。って俺、なんだか凄く馴れ馴れしかったね、ごめんね」
『大丈夫だよ、全然気にしてないから』
「本当かい?良かった。手塚やみんなで君のことをいつも話してたから会えて嬉しくてね」
『へー。そんなこと一言も言ってなかったな、国光』
「手塚のことだから君に話してた気になってたんじゃないか?」
『あ、そういえば、私が昨日国光に青学のテニス部の人に会ったことないって言ったら少し反応がおかしかったかも』
「会わせていたつもりでもいたのかもね」
『確かにっ!!あはは!!』
しばらく大石君と話しながら歩いていると水道で水を飲んでいた茶色で外にハネている髪の男の子がこっちに気付いた。
「ニャ?大石、もしかして、その子って、、、」
「あ、英二。そうだよ。九条さん」
菊丸『本当だにゃー!!』
大石「九条さん、彼は菊丸英二。テニス部3年だよ」
『菊丸君も私のこと知ってるの?』
菊丸「知ってるにゃー。ってかレギュラーはみんな知ってるよん」
『そうなんだ』
大石「英二、手塚はどこにいるか知ってるかい?」
菊丸「手塚なら先生に呼ばれて職員室だにゃ。大石はどこ行ってたんだよー」
大石「俺は昨日持って帰るのを忘れてた参考書をとりに教室に行ってたんだ。、、、九条さん、悪いんだけど手塚が戻ってくるまでテニスコートの近くで待っていてくれないかな?」
『うん、わかった』
水道のある場所から角を曲がるとすぐにテニスコートがあった。、、、初めて女子が群がってないテニスコートを見た。テニスコートの外にはテニス部員らしき男の子達がちらほらいて、昼ご飯を食べていた。
菊丸「おーい、みんなー!!蘭華ちゃんだぞー!!」
『え!?』
なんと菊丸君が大きな声で言うからそこにいる男の子達がみんなこっちを振り向いた。
桃城「本当だ!!九条さんっすね!!」
海堂「フシュー、桃城テメェ、、、食べ物が飛んだじゃねーか!!」
河村「まあまあ、2人とも。九条さんが、驚いてるだろ?」
うん、驚いた。ツンツン頭の男の子が叫んで、それで彼をバンダナ君が怒って、優しそうなお兄さんが2人を宥めた。