青い炎

□9話
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side 仁王

昨日幸村が初めて俺達にマネージャーのことに関して話をした。今まで1人で考え込んで、その姿に俺達は声をかけらずにいたんじゃ。
その話の中であいつのことも出てきた。俺もまだ自分の気持ちの中で整理がついとらんで、今でもどうすれば良いか全然わからん。


あいつは幸村にとっても俺にとっても大切な存在じゃった。だからマネージャーになることに猛反対した。なのにあいつは強引に入部届けを幸村に受け取らせた。

なにかあったらすぐに言うように言っていたがあいつが従うはずがなかった。わかっていたのに俺達は守ってやれんかった。あいつも俺達が心配しとるのはわかっていたとは思うが、それまでのマネージャーと同じことになるのを部員として恐れているから、くらいにでも思っとったんじゃろ。


幸村は幼馴染みとして、俺は、、、腐れ縁の友達として、本気であいつを心配してたのに。



――ブーブー


メール?柳からか。なんの連絡じゃろ。

――

テニス部レギュラーへ


大事なことを言いそびれていた。
一昨日の放課後、九条がテニスコートに来て俺達と関わったことで、彼女に危害が及ぶ可能性がある。
考えたのだが、明日から彼女には関わらないようにしないか?それで彼女に絶対に危害が及ばないとは言えないが、あれきりだと思えばファン達もなにもしてこないと俺は思う。みんなはどう思う?



――

ああ。そうじゃの。九条は幸村を変えてくれたき。よく知ったわけじゃないが、転入してきたばかりでここがどういう学校かよく知らない彼女には普通に過ごしてほしい。

ん?少し間を開けてまだ続いとる。


書かれちょることを読んで俺は寒気がした。もう一度あいつを傷付けるかもしれんことに震えが止まらんくなった。

Side end
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