青い炎

□5話
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乾「目の前で起こっていることを整理している確率87.6%」

『え?』

不二「乾も驚かせてるよ。フフッ。ごめんね、蘭華ちゃん。いきなりで驚いたでしょ?」

『あ、いえ』


今度はなんだか柳君に雰囲気が似ている眼鏡の男の子と栗色でサラサラヘアーの男の子が喋った。え?本当になんなの?ここにいるみんなが私のこと知ってるの!?


桃城「おい、越前もこっち来いよ!!」

越前「、、、なんすか、桃先輩」

桃城「手塚部長の彼女だぜ」

越前「、、、ああ」

『ってええっ!?彼女!?』


ツンツン頭君がとんでもないことを口にたから思わず叫んでしまった。

越前「顔に似合わずうっさいっすね、部長の彼女って」


『ちょ、ちょっと!!なんなの、あんた!!1年なんでしょ?先輩に対する態度がなってないのよっ!!』


シーン――


はい、すみません。これは私のせいですね。初対面の人にいきなりキレられたらなにも言えなくなるよね。うん、周りの人もね。


『ご、ごめんなさい!!』

大石「、、、いや、九条さんが謝る必要なんかないよ。ほら、越前」

越前「、、、すみませんでした」

『う、ううんっ!!』




なんだか昨日から初対面の人に悪い印象しか与えてないような、、、私ってこんなにキレやすい性格だったっけ?いや、そんなはずはないな。むしろ小心者だし。あー、竹刀持って構えたら強気になれるんだけどな。今じゃ持つこともできないんだよね。本当、どうしちゃったんだろ。早く前みたいに稽古がしたい。ランニングだけじゃ物足りない。



不二「そうだね。僕も蘭華ちゃんが剣道をしているところ、見てみたいよ」

『え?』

不二「フフッ」



なんだろ、前にもこんなことがあったような気がする。もしかして心を読んで――

不二「るわけないじゃないか」

『そ、そうですね。私の気のせいですね、すみません』

河村「話戻すけど、そもそも九条さんって手塚の彼女ってわけではないの?」

『あっ、そうそう。忘れてた。国光は普通にただの幼馴染みだよ。』

桃城「そうなんですか?」

菊丸「でも俺、雑誌のカップル特集の取材受けてるところ見たことあるよ?」

『ああ、あれは答えたらスポーツショップの割引券が貰えるって聞いたから』

菊丸「にゃーんだ、そうだったんだ」

『そんなところを目撃されてたんだ。なんか恥ずかしいな』

乾「他にも手塚が両手いっぱいに紙袋を持って店の前にいるところや洋服の店で君に女性用の服を当てられてる姿など、いろいろな目撃情報がある」

『うわっ!!嫌だなーもう。私、まとめて一気に買い物する人だから1回の買い物の量が凄く多いんだよね。あと、国光って美形だからエレガントな洋服が似合うと思ってつい当てたくなっちゃうんだよね、あはは』

桃城「手塚部長にそんなことができるのは九条さんしかいねーな、、、」




手塚「――レギュラーは全員いるか?集合してくれ」

『あっ!!』

河村「手塚、レギュラープラス九条さんがいるよ」

手塚「ん?」

『国光!!1週間振りっ!!』

手塚「蘭華、12時に来なかったからどうしたのかと思ったぞ」

『えっと、ちょっと駅で知り合いができたから遅くなっちゃったんだ。でも12時に正門には着いたんだよ?』

手塚「そうか。お前はいつもとんでもなく早く待ち合わせに来るから少し心配した」

『ごめんごめん。国光には心配かけすぎだね』


桃城「なあ、越前。駅で知り合いができたってのは突っ込むとこじゃねーのかな?」

越前「さあ?部長は気にしてないみたいっすよ」

河村「知り合いに会ったんじゃなくて知り合いがてきたって、、、」

不二「フフッ、面白いなあ」
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