青い炎
□12話
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ブーブーブー
柳「すまない、俺の携帯だ」
テーブルの上に置いていた携帯のバイブレーションは静かになっていた食堂に鳴り響いた。電話?こんな時にか。
柳「!?」
幸村「蓮二、どうしたんだい?」
柳「、、、南からだ」
立海「!?」
南からだということは九条関連である確率99.6%だ。俺が先週の日曜日に立海レギュラーの全員にメールを送っていたからあいつらも良い話ではないと思っているのだろう。内容までは俺にもわからないが、、、。
―――ピッ
柳「もしもし、南か」
南《柳!!どうしよ!!》
柳「どうした?」
南がこんなに取り乱すことなんて初めてだ。
南《蘭華が気を失っちゃったの!!》
全「っ!?」
南の声は食堂中に響きわたった。
跡部「ちょっと待て。さっきから立海のお前らが蘭華のことを知っているふうなのはなぜだ?それに今携帯から聞こえてきた蘭華ってのは?」
手塚「はあ、、、跡部。蘭華が通っているのは立海だ」
宍戸「まじかよ、、、」
手塚「だが、なぜ柳だけでなく立海の全員が蘭華のことを知っているのだ?」
手塚達が話していたが、俺は南からの電話に集中していた。
――ピッ
幸村「柳!!電話は!?」
柳「、、、」
仁王「柳!!」
柳「南からの電話の内容をまとめるとこうだ。今日ファンクラブが動くことを勘づいていた南が朝九条の靴箱から呼び出しの手紙を抜き取ったらしい」
向日「はあ!?」
氷帝、立海、手塚が椅子から一斉に立ち上がった。
柳「だが今日に限って九条が学校に早く来てしまい、誤魔化したが九条は南が手紙を抜き出したところを見てしまったらしく、手紙を読んで呼び出しに応じてしまった」
全「!?」
柳「そこから南も意味がわからなかったらしいんだが、南が急いで手紙で呼び出された屋上に行った時、九条は女3人が襲いかかってくるのを上手くかわしていた。だが1人の女が竹刀を持ち出してから九条が全く動かなくなった。降り下ろされた竹刀は南が止めたということだが、すぐに九条は気を失って倒れてしまったらしい」
――ガタン
丸井「真田!!」
真田「だ、大丈夫だ。少しフラついただけ――」
――バンッ!!
跡部「おい!!どういうことだよ!!なんでまた蘭華が!!」
手塚「なぜ蘭華がファンクラブに襲われる事態になっているんだ」
柳「それは――」
幸村「俺の責任だ。九条さん、転入してきたその日に有名になったんだ。それで俺が彼女に興味を持って放課後にテニスコートに連れてきてしまったんだ」
丸井「実際に連れていった俺の責任でも――」
忍足「それが原因でファンクラブに目をつけられた、、、」
幸村「前に、テニス部のマネージャーが次々にファンクラブにいじめられてたことがあったんだ。だから先週1週間、俺達は九条さんに近付かないでファンクラブを注意して見ていた」
柳「だが、それは無駄だったようだ」
幸村「跡部、九条さんは氷帝でファンクラブにいじめられていた、ということなんだよね」
跡部「そうだ。竹刀、、、。蘭華は剣道の全国大会で何度も優勝してたんだ」
手塚「竹刀を見て動けなくなった理由はわからないがなにか関係があるだろうな」
跡部「とにかく今はその南とかいうやつが蘭華の側にいるんだな」
柳「ああ。今から俺も学校に行く」
幸村「俺も行くよ」
柳「とにかく立海は全員戻る。良いか、跡部」
跡部「クッ、、、蘭華を頼む」
仁王「柳」
ジャ「仁王、、、」
仁王「あいつが、、、なんでまたあいつが巻き込まれるんじゃ!!」
幸村「仁王、、、」
仁王「なんで、、、有栖、、、」
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