萌えcanの
□掃除
1ページ/1ページ
「はー、だるっ。何でアタシが茶道室の部屋を掃除せにゃならんのか」
「幽霊部員といえど、それくらいはしたらどうだ」
「うげ〜、ヴィンセント」
「教師を呼び捨てにするな」
「そりゃしたくもなるよ。百歩譲って掃除するのはいいとして、何でアタシ一人でしなきゃいけない訳!?」
「仕方ないだろう、他の部員は皆揃ってインフルエンザ。その中でお前だけが無駄に元気だったのだからな」
「無駄には余計ですぅ」
「口を動かしている暇があったら手を動かせ」
「はいはい・・・はぁっ」
パタパタパタ
「ねーせんせー」
「何だ?」
「帰りに何か奢って」
「何が食べたい?」
「そうだなー、あそこの惣菜屋のコロッケでもいいしー、でも隣のたいやき屋も捨てがたいしな〜。あ、やっぱクレープ!」
「いいだろう」
「でー、その後はラブラブなデートをしてせんせーの家にお泊り!勿論、イケないホテルでもいいよ?」
「却下だ」
「即答する事ないじゃん!こ〜んなに可愛い子がアタックしてんだからさ〜!」
「可愛いかどうかは置いておくとして」
「おいっ!」
「立場上、承諾する事は不可能だ」
「ちぇー」
「・・・お前が卒業したら考えてやらんでもないがな」
「え?今―――」
「では、私は職員室に戻る。終わったら施錠を忘れないようにな」
「あ・・・アタシ!本気にするからね!いいの!?嘘だったらショーチしないよ!!?」
「・・・その時までお前が他の男に惚れ込んでなければな」
「そんな事ないもん!ぜ〜〜〜ったいにアンタの彼女になってやるんだから!!」
END