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□DVD観賞
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〜ヴィンセントとユフィのDVD観賞の流れ〜




<下準備>

コンビニにて二人はDVD観賞時に食べるお菓子や飲み物などを調達する。
時にはスイーツを買う事も。


「あ、チョコ欲しい。あとビスケットも。ヴィンセントはなんか決まった?」
「そうだな・・・じゃがり◯のチョコ味にしよう」
「食べる時ちょっと頂戴」
「お前のビスケットも分けてくれ」
「いいよ。あ、カルピースのメロン味だ。飲み物はこれにしよっと」
「如何にも甘ったるそうだな・・・私は十七茶にしよう。デザートはいいのか?」
「んー、欲しいものなかったからいいや」
「ならば会計を済ますとしよう」






<観賞直前>


「お菓子と飲み物のセットよし。後はDVDを入れて―――」
「座布団と毛布を持ってきたぞ」
「はいよー」

大抵寝っ転がりながら見る事が多いので座布団や毛布は二人にとって必須である。
途中でユフィが寝る事もあればヴィンセントが寝る事もあり、二人一緒に寝る事もある。






<DVD観賞中>


「くー・・・すー・・・zzz」
「すー・・・」

今日は二人一緒に寝落ちしました。






<DVD観賞後>


「んぐ・・・ふぁっ、寝ちゃった」
「・・・」
「ふぁーあ・・・ヴィンセント起きてー。もう夕方ー」

ユフィは目を擦りながら起き上がって隣のヴィンセントを起こす。

「んん・・・何時だ?」
「18時ちょっと前」
「・・・後五分」

小さく呟いてヴィンセントはユフィの腰に腕を巻きつけ、ユフィの膝を枕に再び寝息を立て始めた。
これをするとユフィがしばらくは寝かせてくれるのを最近知ったので、ヴィンセントは眠たい時にこうしている。
ちなみに、これに対してユフィはと言うと・・・

「もー・・・本当に五分だけだかんね」

仕方ない、といった風に赤くなっている頬をポリポリと掻きながらヴィンセントの頭を優しく撫でる。
少しだけ恥ずかしくて照れるが、満更でもないのだ。

「いいや、DVDの続き見よっと」

忘れかけられていたDVDは思い出してもらってさぞかし喜んでいる事だろう。






<本当のDVD観賞後>


「あんま大した事なかったなー。ヴィンセンとー、いい加減起きろー」
「・・・ん・・・もう五分経ったか?」
「とっくに五分過ぎてるっての」
「そうか・・・」

ヴィンセントは頭の向きを変えて同じ寝心地のいい場所に頭を沈める。
長い黒髪がユフィの膝をくすぐって、ユフィに小さく身動ぎさせた。

「続きを見ていたのか?」
「うん。途中までは少しだけ面白かったけどオチが微妙だった」
「謳い文句に騙されたな」
「ねー。それよかご飯食べない?アタシお腹ペコペコ」
「・・・もう少しだけ」

やっぱりか、と言わんばかりにユフィはまたヴィンセントの頭を撫でた。
たまにヴィンセントはこうやって甘えてくる事がある。
ヴィンセントが甘えてくるのはあまりなく、貴重な事なのでなるべく甘やかしたいが、ひもじいとお腹が鳴き声を上げる。

「鳴ってるぞ、腹の虫」
「だからお腹減ってるんだってば」
「鑑賞のお供の菓子を食べればいいだろう」
「もう食べた」
「なら知らんな」

ヴィンセントは力を緩めるどころか逆に強くし、頑としてユフィの腰を離そうとしない。
いつも自分が甘えさせてもらっているので今回は甘えさせてやるか、という事でユフィは折れた。

「仕方ないな〜。ご飯、ヴィンセントが作ってよね」
「分かった」

暗に気が済むまで抱きついて良いと許可を得たヴィンセントはホッと一息ついて軽くユフィの膝に頬ずりする。
そんな困ったヴィンセントにやれやれと苦笑して、暇潰しにとユフィはもう一度DVDを再生するのだった。











END

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