お題倉庫

□殆ど空のクローゼット
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「うわ、何これ。殆ど空じゃん」

ヴィンセントのクローゼット見た時のユフィの第一声がこれだった。
クローゼットの中は予備のマントとマフラーとスーツ一着くらいしか掛かっておらず、他には何もなくてスカスカだった。

「大体こんなものじゃないか?」
「えー?これは少なすぎるよ。てかアンタ、コートもないの?」
「そういえば買ってなかったな」
「そういえばってアンタね・・・しゃーない、今度買いに行こっか。じゃないと冬にデート出来ないしさ」
「私は今の格好でも十分温かいが」
「こういうのは雰囲気が大切なんだよ!ヴィンセント、素材がいいからオシャレしなきゃ損だよ?」

素材がいいかどうかは置いといて、確かにたまにはオシャレな格好をするのもいいかもしれない。
そう思ってヴィンセントはユフィに頷いてみせた。

「そうだな、たまにはオシャレでもしてみるか」
「そうこなくっちゃ!」
「勿論、お前もオシャレをするんだぞ?」
「わかってるって!それでさ、オシャレする為に欲しい服があるんだけどさー」

ユフィはすすすっと近付くと上目遣いにヴィンセントを見上げる。
こんな時のユフィのこの行動はおねだりを意味する。
勿論、ヴィンセントがそれに弱いのも知っていて―――

「それも一緒に買いに行くか」
「さっすがヴィンセント!んしゃ、今度の休みに行こうね!」

満面の笑みを浮かべてユフィは嬉しそうに小躍りする。
その嬉しさはヴィンセントも同じて、休みの日が今からとても待ち遠しかったのであった。











オマケ


「それにしてもお前のクローゼットは色々詰まりすぎだな」
「そう?大体こんなもんでしょ」
「良くも悪くも色とりどりだな」
「種類豊富って言ってよ」
「ん?これは―――バスローブ?」
「ああ、それティファと面白半分で買ったやつ」
「面白半分で買ったのか・・・」
「でも安かったしお手軽に着れそうだしでいいかなって。てか、ヴィンセントもバスローブ買っちゃいなよ」
「私がか?」
「ふ、くく・・・きっと似合うって」
「・・・何故笑っているんだ」












END

(・∀・)。○(ユフィとしてはバスローブ着させてワイン持たせたらキザなキャラが出来上がると思ったら、
       意外にも優雅に見えて逆にドキドキすればいいよ)

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