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□抱き枕
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ある日の午後のセブンスヘブンにて。


「おいクラウド、ティファ、ちょっと来い」

「どうしたシド?声小さくして」

「いいから来いって!」

「どうしたのかしら?」

「さぁ?」













二階・来客用寝室前


「ニヤニヤしてどうしたんだ?」

「いいから早く中見ろって」

「この部屋、ユフィとヴィンセントが寝てるけど何かあったの?」

「二人共来てたのか・・・」

「うん、クラウドが帰ってくる少し前に来てたんだけど、徹夜で仕事してたみたいで凄く眠そうだったから寝かせてあげたの」

「そうなのか。でも、それだけなら二人共普通に寝てるんじゃ・・・」


そ〜・・・


「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・ユフィとヴィンセント、二人で1つのベッド使ってるな」

「・・・ええ、仲良く抱きしめ合って寝てるわね」

「な?面白いだろ?」

「二人ってあんな関係だったか?」

「ユフィがヴィンセントの事好きなのは何となく知ってたけど、ヴィンセントの方は判らないわ」

「でもよぉ、あんな風に寝てるって事はそういう関係なんじゃねーのか?」

「いや、もしかしたらユフィが面白半分でヴィンセントのベッドに潜り込んだのかもしれないぞ」

「抱きしめあってるのはどう説明すんだよ?」

「・・・あれだ、寝相だ」

「あんな狙ったような寝相あるか〜?」

「じゃあやっぱり―――」

「可能性はあるな」

「ていうか、ヴィンセント起きないな。俺達がここでコソコソしてたらすぐに起きて『どうした?』とか聞いてきそうなもんだが」

「ありゃ熟睡してるな。さっきお前たち呼ぶ前に俺くしゃみしたんだけどそれでも起きなかったんだぜ?」

「よっぽど疲れが溜まってるのね」

「にしてもヴィンセントの奴、大切そうにユフィを抱きしめてる感じがするな」

「あれ、ひっぺがしたらどーなるんだろうな?」

「・・・やってみるか?」

「ちょっと、疲れて寝てるのに可哀想よ」

「心配すなんなって!そーっと起こさねぇように引き離すからよ!それに何もなかったらすぐに戻すしよ」


スタスタスタ

そー・・・

す、す、す、す・・・(ユフィを引き離そうとする)


「ん・・・」


ぐいっ(ヴィンセントがユフィを強く抱き寄せる)


「うおっ!?」

「だ、抱き寄せたぞ・・・!」

「しかも引き離された時に凄く嫌そうな顔したわ」

「次は足の方を引き離してみるぜ」


す、す、す、す・・・

バッ


「うおっ!」

「ほぼ反射でユフィの足を絡め取ったな」


「んん・・・」


「強く抱きしめられてるみたいでユフィ苦しそう」


「・・・」

「ん・・・スースー・・・」


「あ、抱きしめる力緩んだみたい」

「寝ながらにしての微調整・・・凄いな」


「えへ・・・ヴィン・・・セント・・・」

「・・・」


「おお、ヴィンセント笑ったぞ」

「こいつら同じ夢でも見てるんじゃねーのか?」

「フフ、二人共可愛いわね。もうこれ以上はそっとしておいてあげましょう?」

「そうだな」

「へへっ、コイツらを冷やかすネタが出来たな」











オマケ


「そろそろ夕飯だから起こしてあげなくちゃ」


ガチャ


「ヴィンセント、ユフィ、そろそろゆうは―――あら、ヴィンセント、起きてたの?」

「ああ、ついさっきな」

「ユフィは・・・フフ、ヴィンセントの足に絡みついて寝てるわね」

「困ったものだ」


なでなで


「でも悪いけど、もうすぐ夕飯だから起こしてあげてくれる?」

「ああ」










END

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