萌えキャンなのよ

□アルプス山脈の天然の泉にのみ生息する水の妖精
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討伐屋ヴィンセントはとある依頼を受けて山奥の湖に潜むというモンスターを討伐しに来ていた。
そして討伐した証としてそのモンスターを生け捕りにして連れてくるようにと言われている。
何かあまり良くないものを感じるが・・・この目で確かめてからにしよう。
鬱蒼と生い茂る草木をかき分けて目的地を目指す。
すると―――


「あれは・・・?」




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湖の上で大きなレモンを抱き抱えて目を伏せる少女が浮かんでいた。
少女の周囲には少女を包むようにして蝶の形をした黄金の水が舞い踊っている。
なんだか眠っているようにも見える少女を起こしてしまう罪悪感にかられながらもヴィンセントは思い切って声をかけた。


「・・・おい」

「ん?」



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「誰アンタ?」

「それはこちらのセリフだ」

「人に名前聞く時は自分から名乗るもんだろー?」


この少女、可憐な見た目の割には中々に気が強い。
しかし礼儀を考えればそうだと思い、ヴィンセントは改めて名乗る事にした。


「ならば・・・私はヴィンセント・ヴァレンタイン。モンスターの討伐を生業としている」

「ふ〜ん。アタシはユフィ=キサラギ!この泉の妖精だよ!」

「妖精?本当にいたとはな」

「いるよ〜?ただ人間が乱獲して来るから隠れてるだけで、普段はアタシみたいにこーやって遊んでるよ」

「では、今も遊んでいたという事か?」

「そ。まったり水浴びしながらね。ここ人間なんて滅多に来ないし」

「その人間が目の前にいるのに逃げないのか?」

「アンタいいヤツっぽいし大丈夫かな〜って。それに小鳥が教えてくれたし」

「小鳥?」

「そ。おーい!おいで〜!」


ユフィが森に向かって声を掛けると一羽の青い小鳥が飛んできてユフィの手の甲に止まった。


「ここに来る途中にこの子の事、助けてくれたんでしょ?」

「・・・そういえば助けたな。怪我をしていた」

「ホラやっぱ!優しい人に助けて貰ったってこの子が言っててさ。ホラ、礼を言いな」


ユフィが促すと小鳥はチチチ、と鳴いてヴィンセントの周りをぐるりと飛び回ると森に帰って行った。


「・・・嫌われたのか?」

「まさか!照れ屋なんだよ。許してあげて?」

「ああ・・・」

「んで?ヴィンセントはここに何しに来たんだよ?」

「・・・モンスターの討伐依頼を受けてここに来た」

「別にここにモンスターなんていないけど」

「・・・そうだな、“モンスターは”いないな」


ユフィと出会った事で予感が確信に変わる。
依頼人は恐らく本当にモンスターを討伐して欲しくて依頼をしてきたのではない。
妖精のユフィを捕獲させる為に依頼をしてきたのだ。
その証拠に依頼の注文で『生け捕りで連れてくるように』と言ってきた。
つまりはそういう事だろう。
危うく気分の悪い仕事の片棒を担がされる所だった。


「ねーヴィンセンとー」

「・・・何だ」

「アンタさ、トラビアとビーカネル砂漠って行った事ある?」

「あるにはあるが、それがどうした?」

「実はその二箇所にアタシの友達がいてさ〜。久しぶりに会いに行きたいんだけど手伝ってくんない?」



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「手伝う、とは?」

「要は護衛してってこと。アンタ強そうだしさ」

「・・・やってやらん事もないが報酬は?」

「うーん、いつでもどこでも爽やかなレモン水が飲めるとか?」

「この話は聞かなかった事にしよう」

「あーもーわかったよ!じゃあこれやるよ!」


そう言ってユフィは懐から真っ赤なガラス玉を取り出してヴィンセントに差し出す。
ビー玉とは違う、今までにない美しいガラス玉にヴィンセントは目を奪われる。


「これは?」

「マテリアだよ。アタシたち妖精族にしか見つけられない魔法のガラス玉なんだ。
 アタシのとっておきのお宝なんだから大切にしろよー?」

「・・・フッ、では交渉成立だな」

「やりぃ!んじゃ、道中宜しく〜!」



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こうして妖精ユフィと討伐屋ヴィンセントの友を訪ねる旅が始まるのであった。











↓おまけ(見やすくキャストオフ)



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このユフィ真面目に言って可愛くないですか?
超かわいいですよね?ね!?
ボックスガチャで当ててテンションアゲアゲですわ(*´∀`)
本当は装飾のグラスも欲しかったんですけど流石に当てられなくて・・・orz
それはともかく、このユフィをもっと眺めて涼しくなって下さい(*´∀`)ヒンヤリー

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