萌えキャンなのよ

□二人で遊びに来て
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前回までのあらすじ


夏休みで暇を持て余したユフィはとある人物を誘って海に来ていた。
その人物とは・・・

(来てしまったな・・・)

ヴィンセント・ヴァレンタイン。
ユフィの同級生で、整った顔立ちに高身長、スポーツも勉強も出来る静かな男の子だ。
彼は昨日、クーラーの効いた部屋で優雅に本を読んでいたのだが、突然ユフィから電話で「一緒に海に行こう」と誘われたのだ。
あまり気は進まなかったのだが、どうしてもと頼み込んでくるユフィがなんだか可哀想に思えて結局一緒に来てしまったのである。

(それにしても何故私が選ばれたのだろうか)

ユフィからしてみたら自分みたいな人間は退屈でしかないだろうに、何かとあれば自分に話しかけて構ってこようとする。
今だってこんな盛り上がるような場所に、常にテンション低めな自分と来てもあまり楽しくないだろうに。
なんとも不思議で物好きな少女だ。
それなのにそんなユフィを嫌とも思ってないし、むしろどこか嬉しく思ってる自分もなんだか不思議だった。

(確かサーフィンボードの前にいると言っていたな)

着替え終わったヴィンセントは更衣室から出ると群集の中からユフィを探した。
すると―――

「おーい!ヴィンセントー!こっちこっちー!」



IMG_7141



「・・・」
「アタシの方が早かったね!そっちの更衣室混んでた?」
「・・・」
「ヴィンセント?」
「・・・ああ、すまない。あまりの混み具合で少し疲れてな」
「ふーん。やっぱ混んでたか。無茶言ってついてきてくれてありがとね」
「丁度良い暇潰しになったから気にするな。それより準備運動はしたのか?」
「これから」
「では準備運動をしてから入るとしよう」
「おー!」

露出度が高く際どいながらも可愛らしい水着姿のユフィに言葉を失ったとは絶対に言わないヴィンセント。
また、密かに想いを寄せているヴィンセントと海に来れて内心嬉しくて仕方ないユフィなのであった。










END

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