自警団

□お風呂掃除
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急ピッチで舗装された道路の上を黒のリムジンが走って行く。
道路とその先にある建物以外は見渡す限りの平野でなにもない。
まぁ、これから色々なレジャー施設やらアウトレットなどが建って賑やかになるのだが。

ツォン「社長、もう間もなく到着します」

運転中のツォンが到着の旨を伝えると、ルーファウスは生返事をしながら緩く前を振り向いた。
段々と縮まる建物との距離。
そしてその建物の前に、予想通りの不機嫌そうな顔をして仁王立ちをしている男に思わず笑みが溢れる。
動きを止めたリムジンから降りて怒りを煽るように余裕の姿勢で挨拶をした。

ルーファウス「待たせたな、サイファー」
サイファー「三十分も待たせてんじゃねーよ。重役出勤が許されんのは会社の中だけだ」
ルーファウス「この建物も私の会社が建ててるものだから問題はない」
サイファー「屁理屈こねてんじゃねーよ!張っ倒すぞ!!」
ルーファウス「それより雷神と風神はどうした?いつも一緒だろう?」
サイファー「オメーが来るの遅ぇから他の所の掃除に行かせたんだよ」

サイファーの血管は怒りでブチ切れそうになっていた。
ぶっちゃけそれが楽しくて煽っているのだが、本格的にブチ切れたら面倒なのでそれは口にしない。

ルーファウス「それは悪い事をしたな」
サイファー「本当に悪いと思ってんなら頭の一つでも下げてみろってんだ」
ルーファウス「それより、中の案内をしてくれ」

このままグダグダしていては話しが進まないと思い、ルーファウスは話を切り上げて本日の目的に戻った。
本日の目的は、ニルヴァーナの近くに広がるこの何もない平野の一部に建てた温泉地の視察だ。
なんかもう面倒なので簡単に『千○千尋○神隠し』っぽいものを想像してもらいたい。

サイファー「作者の想像力の乏しさが伺えるな」
ルーファウス「言うな、哀れだ」

一切の同情も持たずに言いのけてから二人は宿の中へと入っていった。














宴会場


ゼル「おとこの〜!は〜な〜みち〜!」
レノ「いい感じだぞ、と」
ギップル「ヘイヘイヘイ!」

サイファー「ヘイヘイヘイ」

バシッバシッドスッ(レノとギップルを叩いてゼルにクリップボードを投げつける)

ゼル「いってぇ、何すんだよ!!」
サイファー「テメーが何やってんだよチキン野郎!!カラオケしてねーで掃除しやがれ!」
ゼル「んなもんとっくに終わってんだよ!」
ギップル「そーだそーだ!ちょっと息抜きしてただけだろー?」
サイファー「そんな事してる暇があったら他を手伝え!このアホが!!」
ルファース「レノ・・・お前は何をやっているんだ?」
レノ「非番なのにコイツらがこいって言ったんですよ、と。まぁ、俺は見てるだけですけどね」
ギップル「おいルーファウス!どういう事だよ!」
ルーファウス「突然何だ」
ギップル「このカラオケ、『砂漠に降臨せし女神が』入ってねーぞ!」
サイファー「くだらねー文句付けてんじゃねーよ!1」
ルーファウス「今度入れておいてやろう」
サイファー「入れるのかよ!!!」











女湯


サイファー「ったく、このアホ共ときたら」
ルーファウス「私も入っているとは心外だな」
サイファー「ギップルのリクエストに応えてる時点でもオメーもアホんだらだ!!」

リノア「サイファー何怒ってるの?」

サイファー「おう、聞け。こいつが遅刻したりチキン野郎共が・・・おい」
リノア「ん?何?」
サイファー「何で『千○千尋○神隠し』の女性従業員の格好してんだよ」
リノア「雰囲気が出るからってキスティスたちが配ってたの」
ティファ「それで折角だから着ようって事になってね」
サイファー「またいらん事しやがって・・・」
ルーファウス「益々『千○千尋○神隠し』のイメージが大きくなってきたな」
ユウナ「ついでにBGM用にCDも貰ったんだけどかけたらマズイかな?」
サイファー「やめとけ」
ルーファウス「鼻歌くらいならいけるかもしれん」
サイファー「やめろつってんだろ!!」
ガーネット「ねぇ、サイファー。ちょっといいかしら」
サイファ「あ?何だよ?」
ガーネット「あそこでネロがカオナ○やってるんだけど・・・」

スタスタスタ

ガラッ(窓を開ける)

サイファー「何やってんだ、オメー」
ネロ「それっぽい雰囲気を醸し出そうと思って」
サイファー「いらねーよ!!」

ヒュッ(ガンブレードを振り下ろす)

シュッ(ネロが一瞬にして闇に消える)

サイファー「ったく、あのヤロー」
ルーファウス「仮面を着けてなかったのがいけなかったな」
サイファー「ちげーだろ!!」
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