長編小説〜歌え、叫べ、ケモノ唄〜

□俺は執事様
1ページ/9ページ

「ねぇ…天照…」

「………ん?」

僕は、椅子に座りテーブルに乗っているチャーハンを見つめる。いや、別に特別なチャーハンではないけど…

「昨日もチャーハンだよね?」

「……冷蔵庫の中、卵くらいしかろくに入ってないぞ?」

「…味付けを変えるとかさ…」

「塩とこしょう、醤油とマヨネーズ…どれがよかったんだ?」

確か…醤油とマヨネーズって賞味期限が……

「…食べれるだけ…感謝しないとね…」

「………」

天照はゆっくりとうなずいた。

「はむ…うん…美味しいんだけど…飽きちゃうよ…」

「…無駄なお金が使えないからな…我慢だ…」

僕達はチャーハンを食べ終え、食器を片付けた。

「ねぇ…天照?」

「ん?」

「せめて今夜は何か食べたいよ…」

「………………」

天照はしばらく悩んだ。

「少しだけだぞ?」

「わーい!準備してくる!」

僕は部屋に行ったがドアの隙間から天照を見る。

「久々だからさお揃いにしよ〜」

「なっ………」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ