長編小説〜歌え、叫べ、ケモノ唄〜

□俺は執事様
2ページ/9ページ

ーーーーーーーーーーーー
「えへへ〜」

「………………」

町の中、人が行き交う中俺と凪は歩いている…お揃いの服装で…

「あはは!本当に久々だよね〜あー!あれ、かわいいね

「…………………」

お揃いと言っても、ベレー帽とコートくらいだが…

「おい…凪…あまりはしゃぐなよ…」

「え?良いじゃん今日くらい

「…………はぁ…」

凪は思い切り笑って見せる…調子が狂う…くそっ…

「あの二人お揃いだ〜」

「なんか、ういういしいね〜」

早く買い物を済ませる!

「私は絶対に嫌!あんなところにずっと閉じこもって勉強なんてうんざり!」

急に女性の怒鳴り声が聞こえた。

「ですが…お嬢様…」

「私はお嬢様じゃない!結梨って名前があるの!」

よく見てみると昨日カフェの前にいた…

「あー…総理大臣の娘さんだよね?天照?」

「あぁ…」

隣にいる凪も覗き込んできた。

「うーん…」

「どうした…凪…」

「いや、お嬢様ならもっと派手な服装するんじゃないかなって思って…だってあれ…ワンピース…」

「見るからに脱走だからな…服装だって変えるだろ…」

「そっか

凪は隣に来た。目が合うと微笑んできたので目を娘さんへ移した。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ