雪と交えて涙が落ちる
□笑う少女
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君を見て僕は笑う。
いつもと変わらぬ笑顔でね。
ニコニコ
『………』
『…みぃ?』
あはは、みぃ?だって。
可愛いなぁ。
梨花はやっぱり、いつも笑ってる方がお似合いだオチャメに見える。
『なに?僕の顔になにかついてる?』
『別に…何も付いていないのですよ。』
『なら、あんまり見ないで。』
僕って酷いね。
本当は梨花の事、好きなのにわざと傷ずけて自分から壁を作る。
一体なんの得が有るんだろう?
そんなのは、無いさ。
ただ、‘嫌い’って言う嘘の壁を梨花に見抜いて欲しいだけ。
ねぇ、本当の僕を好きになれる?
『…ガクトの癖に生意気なのです、ガクトは素直に僕だけを愛していれば良いのですよ。』
『却下。』
『拒否するなんて百年早いわよ。』
あぁ、嘘の壁を越えたね。
やっぱり、僕が選んだ子だけある。