雪と交えて涙が落ちる
□あの時はごめん
1ページ/2ページ
僕は、今片想いをしている。
絶対叶うはずの無い恋を。
だって、付き合ったら僕がロリコンに見られるから。
『黒子、笑ってください♪』
『……嫌ですよ。』
『みぃ、其くらいの我儘聞いてなのです。』
そうロリコンに見えるから、見えるでしょ?
今、僕に話し掛けているのは小さい頃からずっと一緒だった幼馴染みの古手梨花。
これでも、梨花は16才だ。
でも絶対16才には見えないし、顔も背も体も全部小学生なみだ。
だから皆、梨花と僕が一緒に歩いてるのを見てると必ず…。
(あら、妹さん?)
(可愛い妹だね〜。)
(今日はお兄さんとお散歩?)
(いいわね〜、こんな可愛い妹さんが居て♪)
………妹じゃないから。
幼馴染みだから。
これが問題だから付き合えない。
『黒子?』
『なに…』
『僕が大好きって言ったらどうします?』
『……え』
なんですか?
今、何て言いました?
大好きって…?
でも、大好きって言ったらどうしますだから意味無いですよね
『僕は…』
好きですよ。
ずっと前から、でも言ったら梨花は僕から離れていくでしょ?
だからこの思いは隠したままにしとこう。
『嫌いです、君なんか』
『そうですか…』
梨花ごめんね。
口ではそうだけど本当は大好きだから
いつか伝えるよ?
この気持ち、それまで待っていて