悲しい時は上を向こう

□キスはレモンの味?
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キスはレモンの味って淳から聞いたのですが、本当にレモンの味なのですか?



『研二、研二。』


『なに〜?』


チュ


『…み〜?』



全然、レモンの味しないのですよ。


やっぱり一回じゃ、無理が有りすぎましたのです。



もう一回。



『梨花ちゃ…。』


チュ


『……。』



もう一回。



『梨…』


チュ、チュ



……もう一回。



『……梨花ち…』



チュー



『………みぃ。』



やっぱり、何回やってもレモンの味はしないのです。


淳に騙されました…。



『梨花ちゃん。』


『はい、何ですか研二?』


『ムラムラしてきたばい…。』


『……え?』


『朝から梨花ちゃん、積極的で嬉しかったけん。』


『え…あの、それは…。』



しまった、忘れてた。


研二、お仕事で一週間ぐらい僕とすれ違いでほとんど会えなかったんだ。


だから、一週間分溜まって。



『俺、梨花ちゃんが嫌がると思って昨日から我慢してきたと、でももう我慢しなくてよかね。』


『…研二、待ってくださいなのです…これには訳が。』


『いっただきま〜す!』




『にぎゃぁぁぁあ!?』



この後、マンション全体に僕の悲鳴が響き渡ったと言う。


もう研二なんか大っ嫌いなのですよ。




オワリ
 

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