メイン♪(長編)【その包帯を風に乗せ】

□包帯
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いい感じの店だったな。
また行こう。

上機嫌で帰り道を歩いていると…。


「おい、てめぇちょっと待ちやがれ」

・・・絡まれた。
後ろからバイクに乗った7,8人の男に止められた。

「…何?」
少し警戒。いや、大分と言ったほうがいい。

「てめぇ、さっきは俺の弟を可愛がってくれたそうじゃねぇか。礼をしてやろうと思ってな」

「遠慮しま「ふざけんな!!!!」
チッ、めんどくさい。

「ツラかせ!!」
陳腐な言葉でさっきの公園まで誘導された。



あぁ〜、せっかくさっきまでいい気分だったのに…。
むさくるしい男達に囲まれるとか…。


「本気のケンカを教えてやるよ!」
その言葉合図に、一斉に殴りかかってきた。

ヤベッ!これはキツイ!!

よけまくるが、ギリギリだ。



何かあたしも武器がないと難しい。
だが、どこにもない。

ポケットには財布しか入ってない。



くそっ!どうする!!

と、よけるときにしゃがんだ時に穴の空いた小さなおもり?みたいな石を見つけた。


手ごろだし、コレでもなげるかと思い拾う。


いざ、ぶんなげようとしたとき。
あたしはあることに気がついた。



首の包帯だ。



瞬時に首から包帯をとり、その先を石の穴に通し方結びした。


・・・いける!


ヒュンッ!!

ビシィィ!!

「痛っ!!なんだ?!」


あたしの(即席)むちは、一人の男の眉間にヒットした。



石のおもりによって素早く動く鞭は
すばらしい武器になる。



ヒュッ!
シュン!!

バシッ!!

次々に男をなぎ倒していく。



あれ…?
あたしこの感覚を知っている?


ふと、違和感というか懐かしいというかよく分からない感覚に陥った。

わずかなすきを与えることなく、敵の動きを止める。
このヒリヒリとした戦う感覚をあたしは昔味わったことがある。


荒い息をつきながら最後の一人を倒したとき、その思いは確信にかわっていた。


あたしは、昔もこうやって戦っていた…!!!


呆然とその事実を受け止めていた…。
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