メイン♪(長編)【その包帯を風に乗せ】

□お泊りA
1ページ/6ページ

耳をすませば静かに波の音が聞こえる夜



亜里沙とピノコは数時間前に「おやすみなさ〜い」と言って二人で寝室に行っていた


二人を見ていると、まるで年齢の離れた姉妹のようだ


(どちらが歳上なんだ・・・?)


ピノコは18歳だといつも言っているが・・・

彼女は何歳なのだろう


記憶がないとか言っていたから、正確な年齢ははっきりしないのか?


まぁ見た感じでは18歳とかそこらへんだな・・・





しかし・・・さきほどは驚いた



彼女がいきなり真剣な目をするということは前から知っていた

キリコのことに関して、私は納得したわけじゃない


だが、キリコも私もすべて受け入れたいと願う彼女はそれでいいと思った



そんな広い考え方をする彼女が私の友達だなんてありがたいね



そう思い笑っていると




いきなり、彼女が私に顔を近づけて

それはそれは美しく、
小悪魔のような笑みで


「あたしもまぁ、先生好きだよ」


と言った




不覚にも、胸が鳴った



ドクン



不敵に笑うその動作に魅せられた




(・・・な、何をかんがているんだ私は?!)


すぐに、ハッとしたが
まだ戸惑いのなかだったので
適当に返事をする


突如出現した謎の胸の高鳴りに対処できずにいると


「ちぇんちぇー!亜里沙ー!ごはんらよ〜!」


とピノコの声がした





そして、返事をするまえに彼女が私の腕を掴んで引っ張った



思わず、


「お、おい!」


というが亜里沙は気がついていない



ドキッ



まただ・・・




何故か高まる胸



その正体は

あやふやなままだった

 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ