メイン♪(長編)【その包帯を風に乗せ】

□どこにいったって
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「・・・・これで全部だ」

「意外と少ないもんだな」

「あいつはそんなにまだ荷物をもっていないからな」


キリコから渡された亜里沙の荷物は

大きめの箱に一個分だった










私のいきなりの提案に驚いたキリコと亜里沙をなんとか諌めて、説得し
最終的に私の家に住まわすことに決まったのは4日前だ



『なんでお前の家なんだっ・・・!』

納得のいかなそうなキリコ


『せ、先生?いいのか?迷惑なんじゃ・・・』

遠慮モードの亜里沙


そんな二人を落ち着かせ一言


『彼女の一人暮らしより、このほうが安全だろう?
迷惑なんかじゃないね。さらに賑やかにはなるだろうけどな』

前半はキリコへ、後半は亜里沙にそれぞれむけた言葉だ



その後、二人の色々な言い分(主に、キリコが喋っていた)を聞き、


とりあえず、うちに住み

亜里沙が帰りたいと思ったらキリコ宅へ戻るということになった




『・・・・まぁ、心配だが仕方がない』

いつもの人を小馬鹿にするあの余裕の表情はどこに行ったのか
終始渋い顔で俺を睨んでいた
キリコの最終的な承諾の言葉









そして、今日


まとめた彼女の荷物をキリコの車に乗せ

キリコと妹さんで彼女を送りに来たというわけだ






玄関でキリコに手渡された荷物



何か必要なものができたら買ってやろうと思った





キリコの車のそばでは

妹さんが亜里沙に何か話している



おおかた、優しく別れの言葉を言っているのだろう



少し寂しそうな妹さんと
いつもどおり笑っている亜里沙



 
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